text:yomeiuji:uji041
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン前のリビジョン次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
text:yomeiuji:uji041 [2017/12/12 00:41] – Satoshi Nakagawa | text:yomeiuji:uji041 [2017/12/21 00:06] (現在) – [第41話(巻3・第9話)伯の母の事] Satoshi Nakagawa | ||
---|---|---|---|
行 5: | 行 5: | ||
**伯の母の事** | **伯の母の事** | ||
+ | |||
+ | ===== 校訂本文 ===== | ||
今は昔、多気大夫(たけのたゆふ)((平惟幹))といふ者の、常陸より上りて、うれへするころ、向ひに越前守といふ人((高階成順))のもとに、逆修(ぎやくす)しけり。この越前守は、伯の母((神祇伯康資王の母))とて、世にめでたき人、歌詠みの親なり。妻は伊勢の太夫、姫君たちあまたあるべし。 | 今は昔、多気大夫(たけのたゆふ)((平惟幹))といふ者の、常陸より上りて、うれへするころ、向ひに越前守といふ人((高階成順))のもとに、逆修(ぎやくす)しけり。この越前守は、伯の母((神祇伯康資王の母))とて、世にめでたき人、歌詠みの親なり。妻は伊勢の太夫、姫君たちあまたあるべし。 | ||
行 30: | 行 32: | ||
常陸の守の「ありける常陸、四年が間のものは何ならず。その皮子の物どもしてこそ、よろづの功徳も何もし給ひけれ。ゆゆしかりける者どもの、心の大きさ、広さかな」と語られけるとぞ。 | 常陸の守の「ありける常陸、四年が間のものは何ならず。その皮子の物どもしてこそ、よろづの功徳も何もし給ひけれ。ゆゆしかりける者どもの、心の大きさ、広さかな」と語られけるとぞ。 | ||
- | この伊勢の大夫の子孫は、めでたき幸ひ人、多く出で来給ひたるに、大姫公の、かく田舎人になられたりける、あはれに心憂くこそ。 | + | この伊勢の大夫の子孫は、めでたき幸ひ人、多く出で来給ひたるに、大姫君の、かく田舎人になられたりける、あはれに心憂くこそ。 |
===== 翻刻 ===== | ===== 翻刻 ===== |
text/yomeiuji/uji041.txt · 最終更新: 2017/12/21 00:06 by Satoshi Nakagawa