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text:yamato:u_yamato076
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text:yamato:u_yamato076 [2017/08/11 13:20] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa
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 +大和物語
 +====== 第76段 桂の御女の御もとに嘉種が来たりけるを母御息所聞きつけ給ひて・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +桂の皇女((宇多天皇皇女孚子内親王))の御もとに、嘉種((源嘉種))が来たりけるを、母御息所聞きつけ給ひて、門(かど)をささせ給ひければ、夜一人立ちわづらひて、「帰る」とて、「かく聞こえ給へ」とて、門のはざまより言ひ入れける。
 +
 +  今宵こそなみだの川に入る千鳥なきて帰ると君は知らずや
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  孚子内親王母仲野親王歟天徳二年四月薨桂宮
 +  かつらの御この御もとによしたねかき
 +  たりけるをははみやす所ききつけ
 +  たまひてかとをささせ給けれはよるひ
 +  とりたちわつらひてかへるとてか
 +  くきこえ給へとてかとのはさまより
 +  いひいれける/d38r
 +
 +  源嘉種正正五位下美作介従三位刑部卿清和姓氏長猷男
 +    こよひこそなみたのかはにいるちとり
 +    なきてかへるときみはしらすや/d38l
  
text/yamato/u_yamato076.txt · 最終更新: 2017/08/11 13:20 by Satoshi Nakagawa