大和物語
とし子、千兼1)を待ちける夜、来ざりければ、
小夜更けていなおほせ鳥の鳴きけるを君がたたくと思ひけるかな
としこちかねをまちける夜こさりけ れは さよふけていなおほせとりのなき けるをきみかたたくとおもひけるかな/d33l