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大和物語

第29段 故式部卿の宮に三条の右の大臣のこと上達部など類して参り給ひて・・・

校訂本文

故式部卿の宮1)に、三条の右の大臣(おとど)2)の、こと上達部など類(るい)して参り給ひて、碁打ち、御遊びなどし給ひて、夜更けぬれば、これかれ酔(ゑ)ひ給ひて、物語し、かづけ物などせらる。女郎花(をみなへし)をかざし給ひて、右の大臣、

  女郎花折る手にかかる白露は昔の今日にあらぬ涙か

となむありける。

こと人々の多かれど、良からぬは忘れにけり。

翻刻

故式部卿の宮に三条の右のおととの
ことかんたちめなとるいしてまいり
たまひてこうち御あそひなとし給て夜ふけぬれはこれかれゑひ給
てものかたりしかつけものなとせらる
をみなへしをかさしたまひて右の
おとと/d18r
  をみなへしおるてにかかるしら露は
  むかしのけふにあらぬなみたか
となむありけることひとひとのおほかれと
よからぬはわすれにけり/d18l
1)
宇多天皇皇子敦慶親王の邸。
2)
藤原定方
text/yamato/u_yamato029.txt · 最終更新: 2017/06/06 01:51 by Satoshi Nakagawa
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