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 +徒然草
 +====== 第6段 わが身のやんごとなからんにもまして数ならざらんにも子といふもの・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +わが身のやんごとなからんにも、まして、数ならざらんにも、子といふもの、無くてありなん。
 +
 +前中書王((醍醐天皇皇子兼明親王))・九条太政大臣((藤原信長))・花園左大臣((源有仁))、みな族(ぞう)絶えんことを願ひ給へり。染殿大臣((藤原良房))も、「子孫おはさぬぞ、良く侍る。末のおくれ給へるは、悪(わろ)きことなり」とぞ、世継の翁の物語((『大鏡』を指すが、この語句は見られない。))には言へる。
 +
 +聖徳太子の、御墓をかねて築(つ)かせ給ひける時も、「ここを切れ、かしこを断て。子孫あらせじと思ふなり」と侍りけるとかや。
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  わか身のやんごとなからんにも。まし
 +  て数ならざらんにも。子といふ物なく
 +  て有なん。前中書王。九条太政大臣。花
 +  園左大臣みなぞう絶ん事をねがひ
 +  給へり。染殿大臣も子孫おはさぬぞよく
 +  侍る。末のをくれ給へるはわろき事也と
 +  ぞ世継の翁の物語にはいへる。聖徳
 +  太子の御墓をかねてつかせ給ける時も。/w1-6r
 +
 +  ここをきれかしこをたて。子孫あら
 +  せしと思ふ也と侍りけるとかや/w1-6l
 +
 +http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0006.jpg
  
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