text:shaseki:ko_shaseki10b-04
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text:shaseki:ko_shaseki10b-04 [2019/05/04 19:02] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:shaseki:ko_shaseki10b-04 [2019/05/05 00:41] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | ((底本、標題なし。))上野国世良田長楽寺の長老、釈円房律師栄朝上人は、かの建仁寺の本願僧正((栄西。[[ko_shaseki10b-03|前話]]参照。))の弟子なり。慈悲深く、徳たけて、智行並びなき上人と聞こえき。 | + | ((底本、標題なし。))上野国世良田長楽寺の長老、釈円房律師栄朝上人((釈円栄朝))は、かの建仁寺の本願僧正((栄西。[[ko_shaseki10b-03|前話]]参照。))の弟子なり。慈悲深く、徳たけて、智行並びなき上人と聞こえき。 |
去んぬる宝治元年九月二十六日入滅す。かの寺の僧の語りしは、戌時の終りに臨終す。その時、寺中光明あり。灯もなき寮中((「寮中」は底本「察中」。諸本により訂正。))、明らかなりければ、僧ども、「後の物語にも」とて、かの光にて日記なんどしけり。その時の僧に会ひて承りしことなり。寺の近辺の在家人は、「寺に焼亡(じやうもう)のあるにや」とて、走り集りけり。 | 去んぬる宝治元年九月二十六日入滅す。かの寺の僧の語りしは、戌時の終りに臨終す。その時、寺中光明あり。灯もなき寮中((「寮中」は底本「察中」。諸本により訂正。))、明らかなりければ、僧ども、「後の物語にも」とて、かの光にて日記なんどしけり。その時の僧に会ひて承りしことなり。寺の近辺の在家人は、「寺に焼亡(じやうもう)のあるにや」とて、走り集りけり。 |
text/shaseki/ko_shaseki10b-04.txt · 最終更新: 2019/05/05 00:41 by Satoshi Nakagawa