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text:shaseki:ko_shaseki05b-14 [2018/12/18 22:51] – 作成 Satoshi Nakagawatext:shaseki:ko_shaseki05b-14 [2022/02/16 22:52] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 一、後嵯峨の法皇((後嵯峨天皇))の御熊野詣でありける時、伊勢の国の夫(ぶ)の中に、本宮の音無川といふ所に、梅の花の盛りなるを見て、詠みける、 一、後嵯峨の法皇((後嵯峨天皇))の御熊野詣でありける時、伊勢の国の夫(ぶ)の中に、本宮の音無川といふ所に、梅の花の盛りなるを見て、詠みける、
  
-  おとなしに咲き初(はじ)めける梅の花にほはざりせばいかで知らまし+  音無しに咲き初(はじ)めける梅の花はざりせばいかで知らまし
  
 夫が歌には、いみじき秀歌なるべし。このことを御下向の時、道にて自然(じねん)に聞こし召して、北面の下郎に仰せて召されけり。馬にてあちこちうち巡りて、「本宮にて、歌詠みたりける夫はいづれぞ」と問ふに、「これこそ件(くだん)の夫にて候へ」と、そばにて人申しければ、「仰せなり。参るべし」と言ひければ、返事に、 夫が歌には、いみじき秀歌なるべし。このことを御下向の時、道にて自然(じねん)に聞こし召して、北面の下郎に仰せて召されけり。馬にてあちこちうち巡りて、「本宮にて、歌詠みたりける夫はいづれぞ」と問ふに、「これこそ件(くだん)の夫にて候へ」と、そばにて人申しければ、「仰せなり。参るべし」と言ひければ、返事に、
text/shaseki/ko_shaseki05b-14.1545141083.txt.gz · 最終更新: 2018/12/18 22:51 by Satoshi Nakagawa