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text:shaseki:ko_shaseki02a-04 [2018/07/30 13:10]
Satoshi Nakagawa 作成
text:shaseki:ko_shaseki02a-04 [2018/07/30 15:58] (現在)
Satoshi Nakagawa [校訂本文]
ライン 26: ライン 26:
 一切衆生の心中に、覚悟の蓮華ありと言ふは、本性の観音なり。一切衆生の仏性は弥陀・観音になるべき性なり。仏菩薩、ことに蓮華に座し給へり。観音の本誓((「本誓」は底本「本擔」。諸本により訂正。))にあらざる仏の慈悲・智慧なしと心得(こころう)べし。されば、一切仏の心は慈悲なり。一切の慈悲は観音なり。また、妙法蓮華経((法華経))も観音をもつて体とす。かたがた本朝には、一乗、弥陀・観音有縁の国なり。深く信をいたすべし。 一切衆生の心中に、覚悟の蓮華ありと言ふは、本性の観音なり。一切衆生の仏性は弥陀・観音になるべき性なり。仏菩薩、ことに蓮華に座し給へり。観音の本誓((「本誓」は底本「本擔」。諸本により訂正。))にあらざる仏の慈悲・智慧なしと心得(こころう)べし。されば、一切仏の心は慈悲なり。一切の慈悲は観音なり。また、妙法蓮華経((法華経))も観音をもつて体とす。かたがた本朝には、一乗、弥陀・観音有縁の国なり。深く信をいたすべし。
  
-まづしくして、世にありわびたる若き女房ありけり。清水へ常に詣でけるが、功積りて、示現に老僧の告げ給ひけるは、「その傍らなる人の衣を盗め」と仰せらると見て、夢覚めぬ。+まづしくして、世にありわびたる若き女房ありけり。清水((清水寺))へ常に詣でけるが、功積りて、示現に老僧の告げ給ひけるは、「その傍らなる人の衣を盗め」と仰せらると見て、夢覚めぬ。
  
 「このこと、いかがあるべからん」と、かへすがへす思ひわづらひけれども、たしかの示現なれば、「たとひ、いかなる恥がましきことありとても、いかにせんぞ」と思ひ切りて、傍らの屏風に白き衣をうちかけたるを、引き落して、うちかづきつつ、やがて下向するほどに、五条の橋に大番衆とおぼしき武士、勢々として行き合ひぬ。 「このこと、いかがあるべからん」と、かへすがへす思ひわづらひけれども、たしかの示現なれば、「たとひ、いかなる恥がましきことありとても、いかにせんぞ」と思ひ切りて、傍らの屏風に白き衣をうちかけたるを、引き落して、うちかづきつつ、やがて下向するほどに、五条の橋に大番衆とおぼしき武士、勢々として行き合ひぬ。


text/shaseki/ko_shaseki02a-04.txt · 最終更新: 2018/07/30 15:58 by Satoshi Nakagawa