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text:shaseki:ko_shaseki02a-02 [2018/07/25 12:36] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:shaseki:ko_shaseki02a-02 [2018/07/25 12:37] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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当時のことなり。末代なればとて、感応のむなしきことはあるべからず。文永の末のころにや。一説に弥陀((阿弥陀如来))と言へり。 | 当時のことなり。末代なればとて、感応のむなしきことはあるべからず。文永の末のころにや。一説に弥陀((阿弥陀如来))と言へり。 | ||
- | 尾張の国、熱田の社頭に、若き下種男(げすをとこ)、今年十一月十五日、にはかに両目ともに盲(めし)ひてけり。心憂く思えければ、神宮寺に参籠して、薬師如来に祈念す。 | + | 尾張の国、熱田((熱田神宮))の社頭に、若き下種男(げすをとこ)、今年十一月十五日、にはかに両目ともに盲(めし)ひてけり。心憂く思えければ、神宮寺に参籠して、薬師如来に祈念す。 |
次の年、三月十五日夜、夢に一人の僧来たりて、「なんぢ、起きて目見開(あ)けよ、見開けよ」と仰せられければ、「目は盲て候ふ」と申せば、「ただ見開けよ」と仰せらると思ひて、見開けんとするほどに、やがて開きてけり。 | 次の年、三月十五日夜、夢に一人の僧来たりて、「なんぢ、起きて目見開(あ)けよ、見開けよ」と仰せられければ、「目は盲て候ふ」と申せば、「ただ見開けよ」と仰せらると思ひて、見開けんとするほどに、やがて開きてけり。 |
text/shaseki/ko_shaseki02a-02.txt · 最終更新: 2018/07/25 12:37 by Satoshi Nakagawa