text:sesuisho:n_sesuisho3-079
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— | text:sesuisho:n_sesuisho3-079 [2021/10/26 22:23] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa | ||
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+ | [[index.html|醒睡笑]] 巻3 自堕落 | ||
+ | ====== 3 常に人みな干鮭は身を温めてよき薬など言ふを聞きて・・・ ====== | ||
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+ | ===== 校訂本文 ===== | ||
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+ | [[n_sesuisho3-078|<< | ||
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+ | 常に人みな、「干鮭(からざけ)は身を温めてよき薬」など言ふを聞きて、「われも養生に食ひたきことや」と思ひ、老比丘、うつけたる中間(ちうげん)に向かひ、「薬にちといることあり。干鮭いふ物を買うてきたれ」とて、代を三百渡しけり。すなはち買ひ求めて来たりぬ。 | ||
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+ | 折節あしく、客のある座敷へ、くだんのうつけ、によつとさし出だしける。老比丘赤面し、「その干鮭を、すぐに泉水へ放せ」と申されたり。 | ||
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+ | [[n_sesuisho3-078|<< | ||
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+ | ===== 翻刻 ===== | ||
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+ | 一 つねに人みな干鮭(からさけ)は身をあたためてよき | ||
+ | 薬などいふを聞てわれも養生(やうしよふ)にくひ | ||
+ | たき事やとおもひ老比丘うつけたる中間 | ||
+ | にむかひ薬にちといる事ありからさけと | ||
+ | いふ物をかふてきたれとて代を三百わ | ||
+ | たじけりすなはちかいもとめて来りぬ折 | ||
+ | 節あしく客のある座敷へくたんの | ||
+ | うつけによつとさし出しける老比丘せき | ||
+ | 面し其からさけをすくに泉水へはな/n3-37l | ||
+ | |||
+ | せと申されたり/n3-38r | ||
text/sesuisho/n_sesuisho3-079.txt · 最終更新: 2021/10/26 22:23 by Satoshi Nakagawa