text:senjusho:m_senjusho08-04
目次
撰集抄
巻8第4話(79) 清慎公事
校訂本文
昔、延喜の御門1)の御位の時、清慎公2)、中納言にておはしけるを、左大将にあがり給ふべき宣旨の下り侍りけるに、
隴山雲晴3) 李将軍之在家
と言ひて、大将を辞し申し給へりしぞ6)。ことに御感侍りて、大納言にならせ給ひて、一位を受け給へりける。
これも、今の名句を書き給はで、大将を辞し申されたらましかば、かくまで面目ほどこし給はじ。
翻刻
昔延喜の御門の御位の時清慎公中納言にてお はしけるを左大将にあかり給へき宣旨の下り侍り けるに 瀧山雲晴 李将軍之在家 頻水浪閑 蔡佂盧之末仕 と云て大将を辞し申給へかしそ殊に御感侍り て大納言にならせ給て一位をうけ給へりける是 も今の名句をかき給はて大将を辞申された らましかはかくまて面目ほとこし給はし/k235l
text/senjusho/m_senjusho08-04.txt · 最終更新: 2016/09/01 18:41 by Satoshi Nakagawa