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text:senjusho:m_senjusho07-03 [2016/08/11 14:53] – 作成 Satoshi Nakagawatext:senjusho:m_senjusho07-03 [2016/08/13 16:43] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 かくて、さすらへおはしけるが、過ぎにし延久のころ、かの庵にて、三月二十五日の暁に、終りをとり給へり。「音楽、空に聞こえ、異香、室に満ちて、往生し給へり」と、伝には載せて侍り。 かくて、さすらへおはしけるが、過ぎにし延久のころ、かの庵にて、三月二十五日の暁に、終りをとり給へり。「音楽、空に聞こえ、異香、室に満ちて、往生し給へり」と、伝には載せて侍り。
  
-この人のありさま、『拾遺伝((一般に『拾遺往生伝』を指すが、この説話はない。))』に載せたりしを披見せしに、多く涙を流しき。座禅の床の上にては、眠をしのぎて飢を忘れ、大悲の室の中には、闡提の誓ひとこしなへなりと侍るこそ、ありがたく貴く思えて、「かなはざらんまでも、このごとく心をおこさばや」と思ひて侍りしか。+この人のありさま、『拾遺伝((一般に『拾遺往生伝』を指すが、この説話はない。))』に載せたりしを披見せしに、多く涙を流しき。座禅の床の上にては、眠をしのぎて飢を忘れ、大悲の室の中には、闡提の誓ひとこしなへなりと侍るこそ、ありがたく貴く思えて、「かなはざらんまでも、このごとく心をおこさばや」と思ひて侍りしか。
  
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