text:senjusho:m_senjusho06-06
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text:senjusho:m_senjusho06-06 [2016/07/26 01:58] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:senjusho:m_senjusho06-06 [2020/04/03 22:08] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 鳥羽院((鳥羽天皇))の御位のころ、冨家入道殿((藤原忠実))と申す人いまそかりけり。京極大殿((藤原師実))の御むまご、後二条殿((藤原師通))の御子にておはしましき。藤氏の嫡庶として、よろづ天下のことわざをとり行はせ給ひしかば、百寮重くし奉りしことは、さらに書き述ぶべくも侍らざりき。 | + | 鳥羽院((鳥羽天皇))の御位のころ、富家入道殿((藤原忠実))と申す人いまそかりけり。京極大殿((藤原師実))の御むまご、後二条殿((藤原師通))の御子にておはしましき。藤氏の嫡庶として、よろづ天下のことわざをとり行はせ給ひしかば、百寮重くし奉りしことは、さらに書き述ぶべくも侍らざりき。 |
しかはあれども、月日むなしく暮れ行きて、御髪(みぐし)は雪をいただき、御眉は霜の置きて見えさせ給ひしかば、御出家の御志ありて、「御いとま申さん」と思し召され侍りければ、春日の明神に御参り侍りけるに、十一二の幼き児童、にはかに気高くらうたき姿になりて、 | しかはあれども、月日むなしく暮れ行きて、御髪(みぐし)は雪をいただき、御眉は霜の置きて見えさせ給ひしかば、御出家の御志ありて、「御いとま申さん」と思し召され侍りければ、春日の明神に御参り侍りけるに、十一二の幼き児童、にはかに気高くらうたき姿になりて、 |
text/senjusho/m_senjusho06-06.1469465915.txt.gz · 最終更新: 2016/07/26 01:58 by Satoshi Nakagawa