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無名抄

第65話 大輔小侍従一双事

校訂本文

大輔小侍従一双事

近く女歌詠みの上手にては、大輔・小侍従とて、とりどりにいはれ侍りき。

大輔は今少し物など知りて、根強(ねづよ)く詠む方は勝り、侍従は華やかに目驚く所詠み据うることの優れたりしなり。

中にも歌の返しすることの優れたりとぞ。「本歌にいへることの中に、さもありぬべき所をよく見つめて、これを返す心ばせの、あふかたきもなきぞ」とて、俊恵法師は申し侍りし。

翻刻

大輔小侍従一双事
ちかく女哥よみの上手にては大輔小侍従とて
とりとりにいはれ侍き大輔は今すこし物なとしり
てねつよくよむかたはまさり侍従ははなやかに
めをとろく所よみすふることのすくれたりし也
なかにもうたのかへしすることのすくれたりとそ
本哥にいへることのなかにさもありぬへき所をよく
みつめてこれをかへす心はせのあふかたきもなきそ/e53r
とて俊恵法師は申侍し/e53l
text/mumyosho/u_mumyosho065.txt · 最終更新: 2014/10/07 03:49 by Satoshi Nakagawa
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