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text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka14-11 [2018/03/19 13:20] – [校訂本文] Satoshi Nakagawatext:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka14-11 [2018/03/19 14:25] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 ===== 校訂本文 ===== ===== 校訂本文 =====
  
-** 秦密論天((通常「秦宓論天」。書陵部本も秦密論天だが、「密」の右側に「宓」と傍書。)) **+** 秦密論天((正しくは「秦宓論天」。書陵部本も秦密論天だが、「密」の右側に「宓」と傍書。)) **
  
 蜀の秦宓((底本、「秦密」。原拠により訂正。以下すべて同じ。))が智あることを聞きて、蜀の国より、張温を遣はして、聘しけり。 蜀の秦宓((底本、「秦密」。原拠により訂正。以下すべて同じ。))が智あることを聞きて、蜀の国より、張温を遣はして、聘しけり。
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 張温、まづ秦密をこころみていはく、「天に頭(かしら)ありや。いづれの方にある」。秦密、答へていはく、「詩にいはく、『乃ち春西に顧(かへりみ)る((正しくは「乃眷西顧」。))』と言へるは、西にあり」。 張温、まづ秦密をこころみていはく、「天に頭(かしら)ありや。いづれの方にある」。秦密、答へていはく、「詩にいはく、『乃ち春西に顧(かへりみ)る((正しくは「乃眷西顧」。))』と言へるは、西にあり」。
  
-またいはく、「足ありや」。答へていはく、「詩云く、『艱難を歩む』と言へり。足無くば、何を((「何を」は底本「ナ□ヲ」で一字虫損。書陵部本により補う。))もてか歩まむ。+またいはく、「足ありや」。答へていはく、「詩云く、『艱難を歩む』と言へり。足無くば、何を((「何を」は底本「ナ□ヲ」で一字虫損。書陵部本により補う。))もてか歩まむ
  
-またいはく、「天、耳ありや」。答へていはく、「詩にいはく、『九皐に鳴く鶴声、天に聞こゆ((「聞」は底本「冈」。原拠等により訂正。なお、書陵部本は、「鶴鳴九皐、声聞天」、原拠は「鶴鳴于九皐、声聞于天」となっている。))』と言へり。もし耳無くば、何をもてか聞かむ。+またいはく、「天、耳ありや」。答へていはく、「詩にいはく、『九皐に鳴く鶴声、天に聞こゆ((「聞」は底本「冈」。原拠等により訂正。なお、書陵部本は、「鶴鳴九皐、声聞天」、原拠は「鶴鳴于九皐、声聞于天」となっている。))』と言へり。もし耳無くば、何をもてか聞かむ
  
-またいはく、「天に姓ありや」。答へていはく、「姓は劉なり。其の子に姓は劉なりと言へり。父子、姓異なるあらむや」と答へ終りぬ。+またいはく、「天に姓ありや」。答へていはく、「姓は劉なり。其の子に姓は劉なりと言へり。父子、姓異なるあらむや」と答へ終りぬ。
  
 この四つのこと、答ふるところ暗からぬことを、ことに美て、張温、秦密をねむごろに敬ひ拝みけり。 この四つのこと、答ふるところ暗からぬことを、ことに美て、張温、秦密をねむごろに敬ひ拝みけり。
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka14-11.1521433250.txt.gz · 最終更新: 2018/03/19 13:20 by Satoshi Nakagawa