text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka11-04
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka11-04 [2018/02/12 19:12] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka11-04 [2018/02/12 19:12] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
---|---|---|---|
行 12: | 行 12: | ||
項羽、「王陵を聘(よば)はむ」と思ふ心深し。謀りて、陵母を取り籠めて、王陵を聘ぶに、陵母、ひそかに王陵がもとへ使をやりて、「わが身、かくてあればとて、いたみ思ふべからず。漢祖のために、忠を極めて、二心(ふたごころ)を見え奉らざれ」と言ひやりつ。 | 項羽、「王陵を聘(よば)はむ」と思ふ心深し。謀りて、陵母を取り籠めて、王陵を聘ぶに、陵母、ひそかに王陵がもとへ使をやりて、「わが身、かくてあればとて、いたみ思ふべからず。漢祖のために、忠を極めて、二心(ふたごころ)を見え奉らざれ」と言ひやりつ。 | ||
- | 「わが身、しばしもかくてあらば、王陵、われを思はむゆゑに、心弱き気色もぞ、人に見ゆる」とて、陵母、泣く泣く剣の上に臥して、命を失ひてけり。 | + | 「わが身、しばしもかくてあらば、王陵、われを思はむゆゑに、心弱き気色もぞ、人に見ゆる」とて、陵母、泣く泣く剣の上に伏して、命を失ひてけり。 |
ながらへばわれゆゑものや思ふとて子のため捨つる命なりけり | ながらへばわれゆゑものや思ふとて子のため捨つる命なりけり |
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka11-04.txt · 最終更新: 2018/02/12 19:12 by Satoshi Nakagawa