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text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka05-08 [2017/11/28 00:05] – 作成 Satoshi Nakagawatext:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka05-08 [2017/11/28 00:07] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 盧充、後に車に乗りて、市に出でて、金椀を偽り売らせて、見知れる人をうかがはしむるに、一人の賤しき女、これを見て走り帰りぬ。すなはち、主(あるじ)と思しき女を具して来たれり。主、この金椀を見て、伝へたりし起りを驚き問ふ。 盧充、後に車に乗りて、市に出でて、金椀を偽り売らせて、見知れる人をうかがはしむるに、一人の賤しき女、これを見て走り帰りぬ。すなはち、主(あるじ)と思しき女を具して来たれり。主、この金椀を見て、伝へたりし起りを驚き問ふ。
  
-重ねていはく、「崔府か女(むすめ)ありき。われは、そのをばなり((「をばなり」は底本「ヲハリナリ」。諸本により訂正。))。いまだ嫁がずして、命終りにしを、親・兄弟(はらから)、惜しみ痛みき。一つの金椀を棺に入れたることありき。すなはち、この金椀なり」。+重ねていはく、「崔府か女(むすめ)ありき。われは、そのをばなり((「をばなり」は底本「ヲハリナリ」。諸本により訂正。))。いまだ嫁がずして、命終りにしを、親・兄弟(はらから)、惜しみ痛みき。一つの金椀を棺に入れたることありき。すなはち、この金椀なり」。
  
 また言ふ、盧充が家に来て、なほ強ひ問ふに、始めよりのことを語り聞かせて、児を出だして見せしむるに、この児、崔氏の形なり。たがふ所なし。あはれに悲しく思へり。他界より来たり嫁ぎけることを悟り知りぬ。 また言ふ、盧充が家に来て、なほ強ひ問ふに、始めよりのことを語り聞かせて、児を出だして見せしむるに、この児、崔氏の形なり。たがふ所なし。あはれに悲しく思へり。他界より来たり嫁ぎけることを悟り知りぬ。
  
-またいはく、崔府がこと、いまだ詳(つばひ)らかならず。崔子玉がこととも言へり。覚束無し。+またいはく、崔府がこと、いまだ詳(つばひ)らかならず。崔子玉がこととも言へり。覚束無し。
  
   浅からぬ契りはさてもありす川同じ世にだに住まぬ身なれど   浅からぬ契りはさてもありす川同じ世にだに住まぬ身なれど
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka05-08.txt · 最終更新: 2017/11/28 00:09 by Satoshi Nakagawa