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蒙求和歌

第1第15話(15) 糜竺収資 雉

校訂本文

糜竺収資 雉

糜竺、昔、京より車に乗りて家に帰る。いまだ家に至らざる数十里なるに、一人の若き女の、徒歩(かち)より歩み来(く)るにあへり。糜竺、あはれみて、車に乗せてけり。

この女、帰らむとするにのぞみて、「われは、この天の使として、東海の糜竺が家を焼きに行くなり」と言ふ。糜竺、「あさまし」と思ひて、まどひ帰りて、家の内の宝を運び出だし、人を追ひ出だして待つに、日中に火出できて焼けにけり。

  いかばかり子を思ふ雉(きぎす)迷はまし焼くべき野辺を今日と知らずは

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糜竺収資 雉
糜竺昔シ京ヨリ車ニ乗テ家ニ帰ルイマタ家ニイタラサル
数十里ナルニヒトリノ若キ女ノカチヨリ歩ミクルニ値リ糜
竺アハレミテ車ニ乗セテケリ此女帰ラムトスルニノソミテ
我ハ此天ノ使トシテ東海ノ糜竺カ家ヲ焼ニ行也云
糜竺アサマシト思テマトヒカヘリテ家ノ内ノ宝ヲハコヒ
イタシ人ヲヲイイタシテ待ニ日中ニ火イテキテ焼ニケリ
  イカハカリコヲ思フキキスマヨハマシヤクヘキノヘヲケフトシラスハ/d1-12l
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka01-15.txt · 最終更新: 2017/10/14 19:34 by Satoshi Nakagawa
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