text:kohon:kohon024
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
両方とも前のリビジョン前のリビジョン | |||
text:kohon:kohon024 [2014/09/15 21:47] – [第24話 蝉丸の事] Satoshi Nakagawa | text:kohon:kohon024 [2016/01/21 12:14] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
---|---|---|---|
行 8: | 行 8: | ||
===== 校訂本文 ===== | ===== 校訂本文 ===== | ||
- | 今は昔、逢坂の関に、行き来の人に、物を乞ひて世を過ぐす物ありけり。よろしき物にてありけるにや、さすがに琴なども弾き、人にあはれがらるる物にてなむありける。 | + | 今は昔、逢坂の関に、行き来の人に、物を乞ひて世を過ぐす者ありけり。よろしき者にてありけるにや、さすがに琴なども弾き、人にあはれがらるる者にてなむありける。 |
- | あやしの草の庵を作りて藁といふ物かけて、しつらひたりけるを、人の見て、「あはれの住みかの様や。藁してしつらひたる」なと、笑ひけるを聞きて詠める。 | + | あやしの草の庵を作りて、藁といふ物かけて、しつらひたりけるを、人の見て、「あはれの住処のさまや。藁してしつらひたる」など、笑ひけるを聞きて詠める。 |
- | 世の中はとてもかくてもありぬべし宮も藁屋もはてしなければ | + | 世の中はとてもかくてもありぬべし宮も藁屋もはてしなければ |
蝉丸(せびまろ)となんいひける。 | 蝉丸(せびまろ)となんいひける。 |
text/kohon/kohon024.txt · 最終更新: 2016/01/21 12:14 by Satoshi Nakagawa