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text:k_konjaku:k_konjaku3-34 [2016/07/19 15:02] – 作成 Satoshi Nakagawatext:k_konjaku:k_konjaku3-34 [2016/07/19 15:02] (現在) – [巻3第34話 荼毘仏御身語 第(卅四)] Satoshi Nakagawa
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 其の時に、大海の沙竭羅竜王、及び江の神・河の神有て、此の火の滅せざる事を見て、各思はく、「我等、香水を持行て、灑て火を滅して、舎利を取て供養せむ」と思て、各七宝の瓶に無量の香水を入れ満て、荼毗の所に至て、一時に火に灑ぐに、火の勢、本の如くにして、滅する事無し。 其の時に、大海の沙竭羅竜王、及び江の神・河の神有て、此の火の滅せざる事を見て、各思はく、「我等、香水を持行て、灑て火を滅して、舎利を取て供養せむ」と思て、各七宝の瓶に無量の香水を入れ満て、荼毗の所に至て、一時に火に灑ぐに、火の勢、本の如くにして、滅する事無し。
  
-其の時に、楼逗((阿那律))、四天王、及び竜神に語て云く、「汝等、『香水を灑て火を滅せむ』と思へり。此れ、『舎利を取て、本所に持行て供養せむ』と思ふが故え何(いか)に」と。四天王・竜神、各答て云く、「我等、然か思ふ也」と。楼逗、四天王、及び竜神に語て云く、「汝等、大に貪る心有り。汝等は天上に有り。舎利、汝等に随て天上に在さば、下地の人、何にか行て供養する事を得むや」と。亦、竜神等に語て云く、「汝等は大海・江・河に有り。仏舎利を取て所居に行きなむ、他の人、何をか行て供養する事を得むや」と((底本頭注「亦竜神等以下ノ五十字諸本ニ脱ス」))。+其の時に、楼逗((阿那律))、四天王、及び竜神に語て云く、「汝等、『香水を灑て火を滅せむ』と思へり。此れ、『舎利を取て、本所に持行て供養せむ』と思ふが故え何(いか)に」と。四天王・竜神、各答て云く、「我等、然か思ふ也」と。楼逗、四天王、及び竜神に語て云く、「汝等、大に貪る心有り。汝等は天上に有り。舎利、汝等に随て天上に在さば、下地の人、何にか行て供養する事を得むや」と。亦、竜神等に語て云く、「汝等は大海・江・河に有り。仏舎利を取て所居に行きなむ、他の人、何をか行て供養する事を得むや」と((底本頭注「亦竜神等以下ノ五十字諸本ニ脱ス」))。
  
 其の時に、皆各此の事を聞て、四天王は各懺悔を至して、天上に還り給ひぬ。大海・江・河の神等も、皆各懺悔を至して、所居に還ぬ。 其の時に、皆各此の事を聞て、四天王は各懺悔を至して、天上に還り給ひぬ。大海・江・河の神等も、皆各懺悔を至して、所居に還ぬ。
text/k_konjaku/k_konjaku3-34.1468908153.txt.gz · 最終更新: 2016/07/19 15:02 by Satoshi Nakagawa