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text:k_konjaku:k_konjaku27-12

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text:k_konjaku:k_konjaku27-12 [2015/01/17 03:36]
Satoshi Nakagawa 作成
text:k_konjaku:k_konjaku27-12 [2019/09/02 16:04] (現在)
Satoshi Nakagawa [巻27第12話 於朱雀院被取餌袋菓子語 第十二]
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 今昔、六条の院の左大臣と申す人御けり。名をば重信とぞ申しける。 今昔、六条の院の左大臣と申す人御けり。名をば重信とぞ申しける。
  
-其の大臣、方違に朱雀院へ一夜御けるに、石見の守藤原の頼信と云し者の、其の時に滝口にて有けるが、其の大臣の御許に有ければ、其の頼信を前立て、朱雀院に遣て、「待居たれ」と有ければ、頼信、立て朱雀院に行けるに、大きなる餌袋に、交(まぜ)菓子を鉉(はた)と等しく調へ入れて、緋の組を以て上を強く封結にして、頼信に預けて、「此れ持行て置きたれ」とて、給ひたりければ、頼信、餌袋を取て下部に持せて、朱雀院に行にけり。+其の大臣、方違に朱雀院へ一夜御けるに、石見の守藤原の頼信と云し者の、其の時に滝口にて有けるが、其の大臣の御許に有ければ、其の頼信を前立て、朱雀院に遣て、「待居たれ」と有ければ、頼信、立て朱雀院に行けるに、大きなる餌袋に、交(まぜ)菓子を鉉(はた)と等しく調へ入れて、緋の組を以て上を強く封結にして、頼信に預けて、「此れ持行て置きたれ」とて、給ひたりければ、頼信、餌袋を取て下部に持せて、朱雀院に行にけり。
  
 東の対の南面を開きて、火など燃(とも)して、頼信、大臣の渡給ふを待ける程に、夜漸く深更(ふけ)て、大臣、遅く御ければ、頼信、待ち兼て、傍に弓・胡録を立て、其の餌袋を抑て居たりけるに、眠(ねぶ)たかりければ、寄臥たりける程に寝入にけり。 東の対の南面を開きて、火など燃(とも)して、頼信、大臣の渡給ふを待ける程に、夜漸く深更(ふけ)て、大臣、遅く御ければ、頼信、待ち兼て、傍に弓・胡録を立て、其の餌袋を抑て居たりけるに、眠(ねぶ)たかりければ、寄臥たりける程に寝入にけり。


text/k_konjaku/k_konjaku27-12.txt · 最終更新: 2019/09/02 16:04 by Satoshi Nakagawa