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text:k_konjaku:k_konjaku22-2 [2014/05/02 01:25] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:k_konjaku:k_konjaku22-2 [2014/09/14 01:22] – Satoshi Nakagawa | ||
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- | ====== 巻22第2話淡海公継四家語 第二 ====== | + | 今昔物語集 |
+ | ====== 巻22第2話 淡海公継四家語 第二 ====== | ||
今昔、淡海公と申す大臣御ましけり。実の名は不比等と申す。大織冠の御太郎、母は天智天皇の御后也。 | 今昔、淡海公と申す大臣御ましけり。実の名は不比等と申す。大織冠の御太郎、母は天智天皇の御后也。 | ||
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此の四人の御子の太郎の大臣は祖の御家よりは南に住み給ければ南家と名付たり。二郎の大臣は祖の御家よりは北に住給ければ北家と名付たり。三郎の式部卿は官の式部卿なれば式家と名付たり。四郎の大夫は官の左京の大夫なれば京家と名付たり。 | 此の四人の御子の太郎の大臣は祖の御家よりは南に住み給ければ南家と名付たり。二郎の大臣は祖の御家よりは北に住給ければ北家と名付たり。三郎の式部卿は官の式部卿なれば式家と名付たり。四郎の大夫は官の左京の大夫なれば京家と名付たり。 | ||
- | 此の四家の流々、此の朝に満ち弘ごりて隙無し。其の中にも、二郎の大臣の御流は氏の長者を継て宇今摂政関白として栄え給ふ。世を恣にして天皇の御後見として政ごち給ふ、只此の御流也。 | + | 此の四家の流々、此の朝に満ち弘ごりて隙無し。其の中にも、二郎の大臣の御流は氏の長者を継て于今摂政関白として栄え給ふ。世を恣にして天皇の御後見として政ごち給ふ、只此の御流也。 |
太郎の大臣の南家にも人は多けれども、末に及ては大臣公卿などに成る人難し。三郎の式家にも人は有ども公卿などに至る人無し。四郎の京家は然るべき人は絶にけり。只侍などの程にてか有らむ。 | 太郎の大臣の南家にも人は多けれども、末に及ては大臣公卿などに成る人難し。三郎の式家にも人は有ども公卿などに至る人無し。四郎の京家は然るべき人は絶にけり。只侍などの程にてか有らむ。 |
text/k_konjaku/k_konjaku22-2.txt · 最終更新: 2017/10/08 23:48 by Satoshi Nakagawa