text:k_konjaku:k_konjaku20-11
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text:k_konjaku:k_konjaku20-11 [2016/03/07 14:45] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:k_konjaku:k_konjaku20-11 [2016/03/07 14:55] (現在) – [巻20第11話 竜王為天狗被取語 第十一] Satoshi Nakagawa | ||
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====== 巻20第11話 竜王為天狗被取語 第十一 ====== | ====== 巻20第11話 竜王為天狗被取語 第十一 ====== | ||
- | 今昔、讃岐の国□□の郡に、万能の池((満濃池とも))と言ふ、極て大きなる池有り。其の池は、弘法大師の、其の国の衆生を哀はれがり((底本頭注「哀レガリ一本哀バムガニ作ル」))為に、築き給へる池也。池の廻り遥に広くして、堤を高く築き廻したり。池などは見えずして、海とぞ見えける。池の内、底井(そこひ)無く深ければ、大小の魚共量無し。亦、竜の栖(すみか)としてぞ有ける。 | + | 今昔、讃岐の国□□の郡に、万能の池((満濃池とも))と言ふ、極て大きなる池有り。其の池は、弘法大師((空海))の、其の国の衆生を哀はれがり((底本頭注「哀レガリ一本哀バムガニ作ル」))為に、築き給へる池也。池の廻り遥に広くして、堤を高く築き廻したり。池などは見えずして、海とぞ見えける。池の内、底井(そこひ)無く深ければ、大小の魚共量無し。亦、竜の栖(すみか)としてぞ有ける。 |
而る間、其の池に住ける竜、「日に当らむ」と思けるにや、池より出て、人離れたる堤の辺に、小蛇の形にて蟠り居たりけり。 | 而る間、其の池に住ける竜、「日に当らむ」と思けるにや、池より出て、人離れたる堤の辺に、小蛇の形にて蟠り居たりけり。 |
text/k_konjaku/k_konjaku20-11.1457329557.txt.gz · 最終更新: 2016/03/07 14:45 by Satoshi Nakagawa