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text:k_konjaku:k_konjaku2-5 [2016/05/15 01:34] – 作成 Satoshi Nakagawatext:k_konjaku:k_konjaku2-5 [2016/05/15 01:35] (現在) – [巻2第5話 仏人家六日宿給語 第(五)] Satoshi Nakagawa
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 今昔、仏((釈迦))、舎衛国にして、人の家に行給て、六日宿し給て、供養を受給ふ。 今昔、仏((釈迦))、舎衛国にして、人の家に行給て、六日宿し給て、供養を受給ふ。
  
-七日と云ふ朝に、還り給なむと為るに、天陰り風吹きて、洪水山河に出たり。家の主、仏に白して言さく、「今日、留り給へ。雨風の有難く、亦、同くは七日と((底本頭注「七日ノ下一本ト字ナシ」))供養し奉らむ」と。+七日と云ふ朝に、還り給なむと為るに、天陰り風吹きて、洪水山河に出たり。家の主、仏に白して言さく、「今日、留り給へ。雨風の有難く、亦、同くは七日と((底本頭注「七日ノ下一本ト字ナシ」))供養し奉らむ」と。
  
 舎利弗・目連・阿難・迦葉等の御弟子も、「今日は留り給へ」と申し給ふに、仏、説て宣はく、「否や。汝等、極て愚也。一言の詞を交へ、一宿の契を成す事は、皆是れ前世の業因也。家の主、善く聞け。汝ぢ、先生に人と生れたりしに、人に捨られて、寒の為に死ぬべかりき。其の時に、我れ、汝を取て、身に付て、六日が間温めて、命を助けき。七日と云ふ朝に、汝ぢ、寒さに堪へずして、遂に死にき。其の故に、我れ汝が家に、六日宿して供養を受く。此れに依て、我れ、今日此の家に留まるべからず」と宣て、耆闍崛山に還り給ひぬ。家の主及び、御弟子達も、此の事を聞て、貴ぶ事限無し。 舎利弗・目連・阿難・迦葉等の御弟子も、「今日は留り給へ」と申し給ふに、仏、説て宣はく、「否や。汝等、極て愚也。一言の詞を交へ、一宿の契を成す事は、皆是れ前世の業因也。家の主、善く聞け。汝ぢ、先生に人と生れたりしに、人に捨られて、寒の為に死ぬべかりき。其の時に、我れ、汝を取て、身に付て、六日が間温めて、命を助けき。七日と云ふ朝に、汝ぢ、寒さに堪へずして、遂に死にき。其の故に、我れ汝が家に、六日宿して供養を受く。此れに依て、我れ、今日此の家に留まるべからず」と宣て、耆闍崛山に還り給ひぬ。家の主及び、御弟子達も、此の事を聞て、貴ぶ事限無し。
text/k_konjaku/k_konjaku2-5.1463243695.txt.gz · 最終更新: 2016/05/15 01:34 by Satoshi Nakagawa