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text:k_konjaku:k_konjaku2-25 [2016/06/03 15:12]
Satoshi Nakagawa 作成
text:k_konjaku:k_konjaku2-25 [2016/06/03 21:32] (現在)
Satoshi Nakagawa [巻2第25話 波羅奈国大臣願子語 第(廿五)]
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 而るに、此の人、子有る事無し。此れに依て、昼夜朝暮に子無き事を歎き悲むと云へども、子を儲る事無し。 而るに、此の人、子有る事無し。此れに依て、昼夜朝暮に子無き事を歎き悲むと云へども、子を儲る事無し。
  
-其の国に一の社有り。摩尼抜陀天と云ふ。国の内の人、挙りて詣て、心に願ふ事を祈り申す社也。大臣、子無き事を思ひ悩びて、其の社に詣て、白して言さく、「我れ、子有る事無し。((底本、以下欠文。『攷証今昔物語集』付録今昔物語(鈴鹿本)により補う。なお、底本の巻25はここで終っている。))願くは、天、我が願を満給へ。若し、子を給へらば、金銀等の宝を以て、天の宮を荘厳し、又香き香薬を以て、御身に塗るべし。又、子を給はずば、此の社を壊ちて、厠の内に投入む」と、誠の心を致して礼拝して申す。+其の国に一の社有り。摩尼抜陀天と云ふ。国の内の人、挙りて詣て、心に願ふ事を祈り申す社也。大臣、子無き事を思ひ悩びて、其の社に詣て、白して言さく、「我れ、子有る事無し。((底本、以下欠文。底本付録「本文補遺鈴鹿本により補う。なお、底本の巻25はここで終っている。))願くは、天、我が願を満給へ。若し、子を給へらば、金銀等の宝を以て、天の宮を荘厳し、又香き香薬を以て、御身に塗るべし。又、子を給はずば、此の社を壊ちて、厠の内に投入む」と、誠の心を致して礼拝して申す。
  
 其の時に、天神、聞驚て、此の人の為に子を求む。此の大臣は、極て止事無人の、家限無く富めり。其の家に子を成て生るべき人を求むるに、更に求得難し。求め煩ひて、毗沙門天((毘沙門天))の御許に詣でて、此の由を申す。毗沙門天の宣はく、「我れ、力堪へず。□大臣の子と成るべき人、求得難し。然れば、帝釈宮に申すべき也」とて、忽ち忉利天に登て、毘沙門、帝釈に申給はく、「閻浮提の波羅奈国に、一人の大臣有り。子無きに依て、子を願が為に、摩尼抜陀天に祈る。天神、子を給に能はずして、毗沙門天の所に来て申す。天王、又求め得る事能はずして、帝釈に申也」。 其の時に、天神、聞驚て、此の人の為に子を求む。此の大臣は、極て止事無人の、家限無く富めり。其の家に子を成て生るべき人を求むるに、更に求得難し。求め煩ひて、毗沙門天((毘沙門天))の御許に詣でて、此の由を申す。毗沙門天の宣はく、「我れ、力堪へず。□大臣の子と成るべき人、求得難し。然れば、帝釈宮に申すべき也」とて、忽ち忉利天に登て、毘沙門、帝釈に申給はく、「閻浮提の波羅奈国に、一人の大臣有り。子無きに依て、子を願が為に、摩尼抜陀天に祈る。天神、子を給に能はずして、毗沙門天の所に来て申す。天王、又求め得る事能はずして、帝釈に申也」。


text/k_konjaku/k_konjaku2-25.txt · 最終更新: 2016/06/03 21:32 by Satoshi Nakagawa