text:jikkinsho:s_jikkinsho10-75
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
text:jikkinsho:s_jikkinsho10-75 [2016/04/25 01:15] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:jikkinsho:s_jikkinsho10-75 [2018/07/30 16:03] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
---|---|---|---|
行 4: | 行 4: | ||
===== 校訂本文 ===== | ===== 校訂本文 ===== | ||
- | 朝成卿((藤原朝成))、検非違使別当の時、中納言を所望のあひだ、石清水に詣でて、「われ、強盗百人が頸を切る者なり。その功労によりて、今度の闕に拝任すべき」よし、祈り申すべき旨(むね)を示されければ、神主いはく、「わが神、殺生を禁断し、放生をむねとしまします。いかでか、この由(よし)を申すべきや」と云々。 | + | 朝成卿((藤原朝成))、検非違使別当の時、中納言を所望のあひだ、石清水((石清水八幡宮))に詣でて、「われ、強盗百人が頸を切る者なり。その功労によりて、今度の闕に拝任すべき」よし、祈り申すべき旨(むね)を示されければ、神主いはく、「わが神、殺生を禁断し、放生をむねとしまします。いかでか、この由(よし)を申すべきや」と云々。 |
朝成、かさねていはく、「殺生を御禁断の宗、御託宣の文、明白なり。ただし、件(くだん)の託宣の末に、『為国家臣、悪者出来之時、非此限』と侍り((「と侍り」は底本「之侍」。諸本により訂正))。なにごとと申し知るや。なほ申すべし」云々。神主、そのむねを申さしむるあひだ、はたして中納言に任じをはんぬ。 | 朝成、かさねていはく、「殺生を御禁断の宗、御託宣の文、明白なり。ただし、件(くだん)の託宣の末に、『為国家臣、悪者出来之時、非此限』と侍り((「と侍り」は底本「之侍」。諸本により訂正))。なにごとと申し知るや。なほ申すべし」云々。神主、そのむねを申さしむるあひだ、はたして中納言に任じをはんぬ。 |
text/jikkinsho/s_jikkinsho10-75.txt · 最終更新: 2018/07/30 16:03 by Satoshi Nakagawa