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text:jikkinsho:s_jikkinsho10-22

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text:jikkinsho:s_jikkinsho10-22 [2016/03/14 22:40] (現在)
Satoshi Nakagawa 作成
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 +十訓抄 第十 才芸を庶幾すべき事
 +====== 10の22 備中守政長が神拝に下りける時則高正資時資などいふ・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +備中守政長((源政長))が神拝に下りける時、則高((狛則高))・正資((多正資))・時資((多節資か))などいふ、時の舞の上手どもを、いざなひ下りたりけるに、吉備津宮の御前にて、則高、陵王を舞ひける時に、宝殿大きにゆすりひびきて、おびただしかりけり。
 +
 +ここらに集まりたる者ども、驚き騒ぎけるを、正資・時資、おそろしながら思ひけるやう、「則高が舞、ことにかひありて、めでたし。たちまち宝殿ひびき給へる。いとかたじけなし。ただし、われら、今、落蹲を舞はんとす。もしこの時、しるしなくは、いみじき恥なるべし」と思ひて、宝殿に向ひて泣く泣く祈り申しけり。
 +
 +陵王入りてのち、おのおの舞ひけるに、はじめよりまさりざまに宝殿ゆすり((底本「えすり」。諸本により訂正。))、いとどおそろしかりけり。
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  廿一備中守政長カ神拝ニ下ケル時、則高正資時資ナ
 +      トイフ時ノ舞ノ上手共ヲイサナヒ下タリケルニ、吉備/k60
 +
 +      津宮ノ御前ニテ、則高陵王ヲ舞ケル時ニ、宝殿大ニ
 +      ユスリヒヒキテ、オヒタタシカリケリ、ココラニ集リタルモノト
 +      モ、驚キ騒キケルヲ、正資時資オソロシナカラ思ケル
 +      様、則高カ舞殊ニカヒアリテ目出シ忽宝殿ヒヒキ給
 +      ヘル、イト忝シ、但ワレラ今落蹲ヲ舞ハントス、若此時シル
 +      シナクハ、イミシキ恥ナルヘシト思テ、宝殿ニ向テ泣々祈申
 +      ケリ、陵王入テ後各舞ケルニ、始ヨリマサリサマニ宝殿
 +      エスリイトトオソロシカリケリ、/k61
  


text/jikkinsho/s_jikkinsho10-22.txt · 最終更新: 2016/03/14 22:40 by Satoshi Nakagawa