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text:jikkinsho:s_jikkinsho10-11

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text:jikkinsho:s_jikkinsho10-11 [2016/03/09 22:40] (現在)
Satoshi Nakagawa 作成
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 +十訓抄 第十 才芸を庶幾すべき事
 +====== 10の11 待賢門院女房加賀といふ歌詠みありけり・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +待賢門院((藤原璋子))女房、加賀といふ歌詠みありけり。
 +
 +  かねてより思ひしものを伏し柴のこるばかりなる歎きせんとは
 +
 +といふ歌を、年ごろ詠みて持ちたりけるを、「同じくは、さるべき人にいひむつれて、忘られたらんに、詠みたらば、集などに入らん。おもても((底本、「おおもて」。衍字とみて削除。))優なるべし」と思ひて、いかがしたりけむ、花園の大臣((源有仁))に申しそめてけり。
 +
 +思ひのごとくにやありけん、この歌を参らせたりければ、大臣もいみじくあはれに思しけり。
 +さて、かひがひしく『千載集((千載和歌集))』に入りにけり。世の人、「伏し柴の加賀」とぞ申しける。
 +
 +能因が振舞ひ(([[s_jikkinsho10-10|前話]]参照。))に似よりて、ついでに申す。
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  十待賢門院女房加賀ト云哥読有ケリ、/k46
 +
 +      カネテヨリ思シモノヲフシシハノ、コルハカリナル歎キセントハ
 +    ト云哥ヲ、年頃ヨミテモチタリケルヲ、同クハサルヘキ
 +    人ニ云ムツレテ、ワスラレタランニ読タラハ、集ナトニ入ンオ
 +    オモテモ優ナルヘシト思テ、イカカシタリケム花園ノオ
 +    トトニ申ソメテケリ、思ノ如クニヤ有ケン、此哥ヲマイ
 +    ラセタリケレハ、オトトモイミシク哀ニオホシケリ、サテ
 +    カヒカヒシク千載集ニ入ニケリ、世人フシシハノ加賀トソ
 +    申ケル、能因カ振舞ニ似ヨリテ次ニ申/k47
  


text/jikkinsho/s_jikkinsho10-11.txt · 最終更新: 2016/03/09 22:40 by Satoshi Nakagawa