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text:chomonju:s_chomonju693

古今著聞集 魚虫禽獣第三十

693 文治のころ伊賀国の住人女子持ちたりけるを同国の三室池の竜に取られにけり・・・

校訂本文

文治のころ、伊賀国の住人、女子持ちたりけるを、同国の三室池の竜に取られにけり。

竜王、夜な夜な通ひけるを、ある夜具して行くを、父母、行方(ゆきかた)を見てけり。後日にその所へ行く。この女に会ひたりければ、檜皮屋(ひはだや)の家を現じてぞ見せけるが、まことには無かりけり。その女、「明年七月、河尻へ行くべし」となん言ひける。

翻刻

文治の比伊賀国住人女子もちたりけるを同国三室
池の龍にとられにけり龍王よなよなかよひけるをある
夜くして行を父母ゆきかたをみてけり後日に其所/s541r
へ行く此女にあひたりけれは檜皮屋の家を現し
てそみせけるかまことにはなかりけり其女明年七月
河尻へゆくへしとなんいひける/s541l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/541



text/chomonju/s_chomonju693.txt · 最終更新: 2021/01/19 13:41 by Satoshi Nakagawa