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text:chomonju:s_chomonju572

古今著聞集 興言利口第二十五

572 建長元年閑院殿焼失の次の日宮の左衛門なにがしとかやいふ者・・・

校訂本文

建長元年、閑院殿焼失(宝治三年二月一日丑時也)の次の日、宮の左衛門なにがしとかやいふ者、ぼんのくぼに太刀はき、袖くくりて、「昨日の焼亡に、醍醐に候ふ所にまかり候ひて、馳せ参らず候ふ」とて、大納言の二品の局へ参りたりける。

人々、不審1)することかぎりなし。

翻刻

建長元年閑院殿焼失(宝治三年二月一日丑時也)の次日宮左衛門なにかしとかや
いふ物ほんのくほに太刀はき袖くくりて昨日の焼亡
に醍醐に候所にまかり候てはせまいらす候とて大納言/s449l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/449

の二品の局へまいりたりける人々平給する
事限なし/s450r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/450

1)
「不審」は底本「平給」。諸本により訂正。
text/chomonju/s_chomonju572.txt · 最終更新: 2020/10/27 12:06 by Satoshi Nakagawa