後三条院¹⁾の御時、隆方²⁾が権左中弁にて侍りけるを越えて、実政³⁾を左中弁になされにけり。

朝(あした)に、隆方、陪膳(はいぜん)勤めて候ひければ、御膳にもえつかせおはしまさざりけり。恥ぢさせ給ひけるにこそ。

後三条院御時隆方か権左中弁にて侍けるを越て
実政を左中弁になされにけりあしたに隆方陪膳
つとめて候けれは御膳にもえつかせおはしまささりけり／s75l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/75

はちさせたまひけるにこそ／s76r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/76