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text:chomonju:s_chomonju060
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text:chomonju:s_chomonju060 [2020/01/22 22:45] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa
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 +[[index.html|古今著聞集]] 釈教第二
 +====== 60 高倉院の御時炎旱年をわたりけるに・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +高倉院((高倉天皇))の御時、炎旱(えんかん)年をわたりけるに、承安四年、内裏の最勝講に、澄憲法印、御願旨趣(ししゆ)啓白(けいびやく)のついでに、竜神に訴へ申して、たちまちに雨を降らして、当座にその賞をかうぶりて、権大僧都に上りて、上臈権少僧都覚長が座上につきけり。その時の美談、このことにありけり。
 +
 +俊恵法師、喜びつかはすとて詠みける
 +
 +  雲の上に響くを聞けば君が名の雨と降りぬる音にぞ有ける
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  高倉院御時炎旱年をわたりけるに承安四年内裏
 +  の最勝講に澄憲法印御願旨趣啓白の次に龍神に
 +  訴申て忽に雨をふらして当座に其賞をかうふりて
 +  権大僧都にあかりて上臈権少僧都覚長か座上に
 +  つきけり其時の美談此事に有けり俊恵法師喜
 +  つかはすとてよみける
 +   雲の上にひひくをきけは君か名の雨と降ぬる音にそ有ける/s57r
 +
 +http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/57
  
text/chomonju/s_chomonju060.txt · 最終更新: 2020/01/22 22:45 by Satoshi Nakagawa