text:chomonju:s_chomonju041
古今著聞集 釈教第二
41 聖宝僧正十六にて出家して始めて元興寺にて三論の法文を学び・・・
校訂本文
聖宝僧正、十六にて出家して、始めて元興寺にて三論の法文を学び、後に東大寺にて法相・華厳の法文を修学す。
東大寺の東坊第二の室は、本願の時より、「鬼神の住む」とて、内作もなくて、荒室と名付けて住む人もなかりけるを、この僧正いまだ若かりける時、居所のなかりければ、かの室に住みけり。鬼神さまざまの形を現じけれども、かなはでつひに去りにけり。
その後、一門の僧、相継ぎて居住して、修学今に絶えずとなん。
翻刻
聖宝僧正十六にて出家して始て元興寺にて三論の 法文を学後に東大寺にて法相花厳の法文を修学 す東大寺の東坊第二の室は本願の時より鬼神 のすむとて内作もなくて荒室となつけて住人もなか りけるを此僧正いまた若かりける時居所のなかりけれは 彼室にすみけり鬼神さまさまの形を現しけれともかな はて終に去にけり其後一門の僧相継て居住して修学/s36l
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今にたえすとなん/s40r
text/chomonju/s_chomonju041.txt · 最終更新: 2020/01/11 22:03 by Satoshi Nakagawa