text:chomonju:s_chomonju024
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text:chomonju:s_chomonju024 [2019/07/01 18:19] – [翻刻] Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju024 [2020/01/14 13:14] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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- | 古今著聞集 神祇第一 | + | [[index.html|古今著聞集]] 神祇第一 |
====== 24 誰と聞き侍りしやらん名をば忘れにけり・・・ ====== | ====== 24 誰と聞き侍りしやらん名をば忘れにけり・・・ ====== | ||
===== 校訂本文 ===== | ===== 校訂本文 ===== | ||
- | 誰と聞き侍りしやらん、名をば忘れにけり。 | + | 誰と聞き侍りしやらん、名をば忘れにけり。その人、八幡((石清水八幡宮))に参て通夜したりける夢に、御殿の御戸を押し開かせ給ひて、誠に気高き御声にて「武内((「武内」は底本「〃〃」に「武内」と傍注。武内宿禰を指す。))」と召しければ、則ち、御答(いら)へ申して参らせ給ふ。 |
- | その人、八幡に参て通夜したりける夢に、御殿の御戸を押し開かせ給ひて、誠に気高き御声にて「武内((「武内」は底本「〃〃」に「武内」と傍注。武内宿禰を指す。))」と召しければ、則ち、御答(いら)へ申して参らせ給ふ。 | + | その御体を見奉れば、高年白髪の俗形にまします。御装束は分明ならず。御前に畏まりて侍らひ給ふ。御髭白く長くして、御居長(ゐたけ)と等しかりけり。また、御殿の内より、先の御声にて、「世の中乱れなんとす。しばらく時政((北条時政))が子になりて、世を治むべし」と、仰せ出だされければ、「武内((底本「〃〃」))、唯称しておはします」と思ふほどに、夢覚めにけり。 |
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- | その御体を見奉れば、高年白髪の俗形にまします。御装束は分明ならず。御前に畏まりて侍らひ給ふ。御髭白く長くして、御居長と等しかりけり。また、御殿の内より、先の御声にて、「世の中乱れなんとす。しばらく時政が子になりて、世を治むべし」と、仰せ出だされければ、「武内((底本「〃〃」))、唯称しておはします」と思ふほどに、夢覚めにけり。 | + | |
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- | この事を思ふに、されば義時朝臣はかの御後身にや。その子泰時までも、人にあらざりけり。 | + | |
+ | この事を思ふに、されば義時朝臣((北条義時))はかの御後身にや。その子泰時((北条泰時))までも、人にあらざりけり。 | ||
世の中に麻は跡なくなりにけり心のままに蓬(よもぎ)のみして | 世の中に麻は跡なくなりにけり心のままに蓬(よもぎ)のみして | ||
- | この歌は、かの朝臣の詠なり。思ひ合はせられて恥しくこそ侍れ。 | + | この歌は、かの朝臣((北条泰時))の詠なり。思ひ合はせられて恥づかしくこそ侍れ。 |
===== 翻刻 ===== | ===== 翻刻 ===== |
text/chomonju/s_chomonju024.txt · 最終更新: 2020/01/14 13:14 by Satoshi Nakagawa