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22　治承四年九月高倉院厳島に御幸ありけり・・・

校訂本文

治承四年九月、高倉院、厳島に御幸ありけり。

御願文、みづから御草¹⁾ありて、殿下(普賢寺殿)²⁾清書させ給ひける、希代の事にや。

かの御願文、ことにめでたかりければ、後日に蔵人宮内少輔親経、表を書きて奉りけるとなむ。

治承四年九月高倉院厳島に御幸ありけり御願文
みつから御夢ありて殿下(普賢寺殿)清書させ給ひける
希代の事にや彼御願文ことに目出かりけれは後日に
蔵人宮内少輔親経表を書て奉りけるとなむ／s23r

¹⁾

底本「御夢」。諸本により訂正。

²⁾

普賢寺殿は底本割注。藤原基通。