rhizome:雨月物語
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rhizome:雨月物語 [2014/03/16 04:40] – 外部編集 127.0.0.1 | rhizome:雨月物語 [2017/07/10 01:53] (現在) – [浅茅が宿] Satoshi Nakagawa | ||
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==== 菊花の約 ==== | ==== 菊花の約 ==== | ||
- | 白話小説『[[古今小説]]』巻第十六「范巨卿&# | + | 白話小説『[[古今小説]]』巻第十六「范巨卿鶏黍死生交」を翻案したもの。 |
旅の途中、疫病にかかった赤穴宗右衛門を、地元播磨の学者丈部左門が看病をする。看病のかいあって、宗右衛門は次第に快復し、左門と兄弟の契りを交わした。 | 旅の途中、疫病にかかった赤穴宗右衛門を、地元播磨の学者丈部左門が看病をする。看病のかいあって、宗右衛門は次第に快復し、左門と兄弟の契りを交わした。 | ||
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==== 浅茅が宿 ==== | ==== 浅茅が宿 ==== | ||
- | 白話小説『[[剪燈新話]]』巻三「愛卿伝」をもとに、『[[今昔物語集]]』巻二十七「人の妻、死して後、旧の夫に会える語第24」を参照している。 | + | 白話小説『[[剪燈新話]]』巻三「愛卿伝」をもとに、『[[今昔物語集]]』巻二十七「[[: |
下総国葛飾郡真間の郷に勝四郎という男がいた。多くの田畑を持っていたが、勝四郎は農業をしなかったので、貧しくなった。そこで、雀部の曽次という男と足利染めの絹を売りに上京する。 | 下総国葛飾郡真間の郷に勝四郎という男がいた。多くの田畑を持っていたが、勝四郎は農業をしなかったので、貧しくなった。そこで、雀部の曽次という男と足利染めの絹を売りに上京する。 | ||
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==== 吉備津の釜 ==== | ==== 吉備津の釜 ==== | ||
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『[[剪燈新話]]』巻二「牡丹燈記」などを利用。 | 『[[剪燈新話]]』巻二「牡丹燈記」などを利用。 | ||
- | 放蕩はなはだしい井沢庄太郎は、結婚すれば落ち着くだろうという両親により、&ruby(磯良,いそら)を嫁にもらう。磯良は庄太郎とその両親につくしたが、庄太郎の放蕩癖はなおらず、やがて袖という遊女とともに播磨国へ逃げてしまった。磯良はショックで病にかかり死んでしまった。 | + | {{: |
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+ | 放蕩はなはだしい井沢庄太郎は、結婚すれば落ち着くだろうという両親により、吉備津神社の神主の娘、磯良(いそら)を嫁にもらうことにした。結婚前、鳴る釜神事をして吉凶を占ったが、鳴るはずの釜は鳴らなかった。 | ||
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+ | 磯良は庄太郎とその両親につくしたが、庄太郎の放蕩癖はなおらず、やがて袖という遊女とともに播磨国へ逃げてしまった。磯良はショックで病にかかり死んでしまった。 | ||
そのころ、庄太郎と袖は袖のいとこ彦六の家を訪ねた。彦六の隣の家に住居を構えることになったが、そのとたん袖は病に倒れ死んでしまった。 | そのころ、庄太郎と袖は袖のいとこ彦六の家を訪ねた。彦六の隣の家に住居を構えることになったが、そのとたん袖は病に倒れ死んでしまった。 | ||
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==== 蛇性の婬 ==== | ==== 蛇性の婬 ==== | ||
- | 『[[西湖佳話]]』巻十五「雷峰怪蹟」、『[[警世通言]]』第二十八「白娘子永鎮雷峰塔」を素材とする。 | + | 『[[西湖佳話]]』巻十五「雷峰怪蹟」、『[[警世通言]]』第二十八「白娘子永鎮雷峰塔」(いわゆる「白蛇伝」)を素材とする。 |
紀伊国新宮に住む漁師の子、豊雄が雨宿りをしていると、美しい娘真女児がずぶぬれになって同じ軒先に入ってきた。豊雄は真女児と侍女まろやの住む家へ行き、結婚を約束し真女児から前夫の形見というみごとな太刀を渡される。 | 紀伊国新宮に住む漁師の子、豊雄が雨宿りをしていると、美しい娘真女児がずぶぬれになって同じ軒先に入ってきた。豊雄は真女児と侍女まろやの住む家へ行き、結婚を約束し真女児から前夫の形見というみごとな太刀を渡される。 | ||
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rhizome/雨月物語.1394912400.txt.gz · 最終更新: 2014/03/16 13:42 (外部編集)