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rhizome:閑居友

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rhizome:閑居友 [2015/08/14 21:54]
Satoshi Nakagawa
rhizome:閑居友 [2015/08/14 22:01] (現在)
Satoshi Nakagawa [概要]
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 ===== 概要 ===== ===== 概要 =====
  
-[[鎌倉時代]]前期の仏教[[説話集]]。成立年代は、[[跋文]]に「承久四年」とあることから、承久4年(1222年)脱稿である+[[鎌倉時代]]前期の仏教[[説話集]]。
  
-撰者は[[慶政]]。上下二巻、31話かる。+成立年代は、[[跋文]]に「承久四年」とあることから、承久4年(1222年)脱稿である。撰者は[[慶政]]と考えれている。
  
-第一話の後半から、[[鴨長明]]の[[発心集]]の影響を強く受けていることがうかがえるがそのものに同文性高くない+上下二巻からなり上巻21話下巻11話の計32話。巻にはそれぞれ冒頭に目録がある
  
 +説話集ではあるが、各説話に作者自身の意見が多く書かれており、随筆的な性質も持っている。
 +
 +第一話の後半から、[[鴨長明]]の[[発心集]]の影響を受けていることがうかがえるが、先行の説話集に書かれた説話を意図的に避けているため、他書に採られた説話はほとんどない。また、女性に関する説話が多いため、高貴な女性の依頼によって作られたとも考えられている。
 ==== 『閑居友』第一話後半部分 ==== ==== 『閑居友』第一話後半部分 ====
 >​ さても、発心集には伝記の中にある人々あまた見え侍るめれど、この書には、伝に載れる人をば入るることなし。かつはかたがた憚りも侍り。また、世の中の人のならひは、わづかにおのれが狭く浅くものを見たるままに、「これはそれがしが記せるものの中にありし事ぞかし」など、よにもたやすげにいふ人もあるべし。また、もとより筆をとりてものを記せる者の心ざしは、「我この事を記しとどめずは、後の世の人いかでかこれを知るべき」と思ふより始まれるわざなるべし。さればこそ、章安大師は「この事もし墜ちなば、将来も悲しむべし」とは書き給ふらめ。いはんやまた、古き人の心も巧みに言葉もととのほりて記せらんを、今あやしげに引きなしたらむもいかがと覚え侍り。 >​ さても、発心集には伝記の中にある人々あまた見え侍るめれど、この書には、伝に載れる人をば入るることなし。かつはかたがた憚りも侍り。また、世の中の人のならひは、わづかにおのれが狭く浅くものを見たるままに、「これはそれがしが記せるものの中にありし事ぞかし」など、よにもたやすげにいふ人もあるべし。また、もとより筆をとりてものを記せる者の心ざしは、「我この事を記しとどめずは、後の世の人いかでかこれを知るべき」と思ふより始まれるわざなるべし。さればこそ、章安大師は「この事もし墜ちなば、将来も悲しむべし」とは書き給ふらめ。いはんやまた、古き人の心も巧みに言葉もととのほりて記せらんを、今あやしげに引きなしたらむもいかがと覚え侍り。


rhizome/閑居友.txt · 最終更新: 2015/08/14 22:01 by Satoshi Nakagawa