rhizome:道行文
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rhizome:道行文 [2014/03/18 18:10] – Satoshi Nakagawa | rhizome:道行文 [2014/03/18 18:15] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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**(例)平家物語巻10「海道下」** | **(例)平家物語巻10「海道下」** | ||
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- | 四宮河原に成ぬれば、爰は昔延喜第四の王子、蝉丸の、關の嵐に心を清し、琵琶をひき給ひ | + | 四宮河原に成ぬれば、ここは昔延喜第四の王子、蝉丸の、関の嵐に心を清し、 |
- | しに、博雅の三位といひし人、風の吹日も吹ぬ日も、雨の降る夜も降ぬ夜も三年が間歩を運 | + | |
- | び、立聞て、彼の三曲を傳へけん藁屋の床の古へも、思遣られて哀也。逢坂山を打越えて、 | + | |
- | 勢多の唐橋駒もとゞろに蹈ならし、雲雀あがれる野路の里、志賀の浦浪春かけて霞に曇る鏡山、 | + | |
- | 比良の高峯をも北にして、伊吹の嵩も近附ぬ。心をとむとしなけれども、荒て中中優しきは | + | |
- | 、不破の關屋の板びさし、如何に鳴海の鹽干潟、涙に袖はしをれつゝ、彼在原のなにがしの | + | |
- | 、唐ころもきつゝなれにしとながめけん參河國 八橋にも成ぬれば、蛛手に物をと哀也。濱名 | + | |
- | の橋を渡り給へば、松の梢に風亮て、入江に噪ぐ浪の音、さらでも旅は物憂きに、心を盡す夕 | + | 三河国八橋にも成ぬれば、蛛手に物をと哀也。 |
- | 間暮、池田の宿にも著給ひぬ。 | + | |
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rhizome/道行文.txt · 最終更新: 2014/03/18 18:15 by Satoshi Nakagawa