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rhizome:宝物集
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rhizome:宝物集 [2014/03/16 04:39] (現在) – 作成 - 外部編集 127.0.0.1
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 +====== 宝物集 ======
 +
 +ほうぶつしゅう
 +
 +===== 成立 =====
 +
 +[[平安時代]]末期から[[鎌倉時代]]初期にかけて成立したと考えられる仏教[[説話集]]。
 +
 +作者は鹿ケ谷事件により鬼界ヶ島に流された[[平康頼]]が帰京後に書いたものと考えられているが、康頼仮託説や増補説もある。
 +
 +===== 内容 =====
 +
 +鬼界が島から帰京した男が、釈迦堂に参詣する。夜になって、参詣者たちが人にとっていちばんの宝とは何かという議論をする。隠れ蓑、打ち出の小槌、金、玉、子、命、と議論するがそれぞれ否定され、仏法が一番の宝だということになり、そこにいた僧により仏法が説かれる。
 +
 +===== 諸本 =====
 +
 +一巻本から九冊本まで、内容の長短がはなはだしい[[異本]]が多い。
 +
 +  * 一巻本系
 +    * 宮内庁書陵部本
 +    * 大日本仏教全書・続群書類従所収
 +  * 二巻本系
 +    * 宮嶋本(静嘉堂文庫)・松井本(静嘉堂文庫)・国立国会図書館本・梁瀬一雄氏蔵本など
 +    * 梁瀬一雄氏蔵本は碧沖洞叢書所収
 +  * 平仮名古活字三巻本系
 +    * 古典文庫(昭和28年)所収
 +  * 平仮名整版三巻本系
 +  * 片仮名古活字三巻本系
 +    * 続続群書類従所収
 +  * 第一種七巻本系(元禄六年刊製版本系)
 +    * 大日本仏教全書・名著文庫所収
 +  * 第二種七巻本系(九冊本系)
 +    * 吉田幸一氏所蔵九冊本は古典文庫・『九冊本宝物集と索引』所収
 +
 +===== 参考 =====
 +==== 本文 ====
 +  * 続[[群書類従]]第三十二集下雑部
 +    * 一巻本と片仮名古活字三巻本。
 +  * 名著文庫『宝物集』(芳賀八一・冨山房・昭和2年4月10日)
 +  * 底本は元禄六年刊製版本(第一種七巻本)。
 +  * 『九冊本宝物集と索引』(福原昭五・近代文芸社・1993/04/10)
 +    * 吉田幸一氏蔵九冊本(古典文庫に翻刻)の再刊と索引。
 +  * 新日本古典文学大系『宝物集・[[閑居友]]・[[比良山古人霊託]]』(小泉弘 山田昭全校注・岩波書店・1993/11/22)
 +    * 底本は九冊本系七巻本の吉川泰雄氏蔵本。
  
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