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rhizome:古本説話集

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rhizome:古本説話集 [2014/05/09 19:40] – [解説] Satoshi Nakagawarhizome:古本説話集 [2014/05/23 02:54] – [注釈書] Satoshi Nakagawa
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 ===== 解説 ===== ===== 解説 =====
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-昭和17年に田山方南氏が発見し、翌年重要美術品に認定された際、『古本説話集』と名づけられた。旧所蔵者の名前から梅沢本古本説話集とも。これ以外に伝本はなく[[孤本]]である。 
  
 作者は未詳。[[平安時代]]末期の成立と考えられる。 作者は未詳。[[平安時代]]末期の成立と考えられる。
  
-二巻からな、上巻は46話からなる[[和歌説話]]、下巻は24話からなる[[仏教説話]]となっているが、[[序文]]、[[跋文]]を欠くので、ほかにも巻があった可能性もある。+昭和17年に田山方南氏が発見し、翌年重要美術品(現在の重要文化財)に認定された際、『古本説話集』と名づけられた。旧所蔵者、梅澤彦太郎の名前から、梅澤本古本説話集ともいう。これ以外に伝本はく[[孤本]]である。なお原本は、もと梅沢記念館の所蔵だったが、現在は文化庁の所蔵になっている。 
 + 
 +[[列帖装]]の冊子本1帖で、三人の[[能書家]]の手によって書かれている。 
 + 
 +上巻は46話[[和歌説話]]、下巻は24話[[仏教説話]]となっているが、[[序文]]、[[跋文]]を欠くので、ほかにも巻があった可能性もある。
  
 [[和文体]]で、『[[今昔物語集]]』『[[宇治拾遺物語]]』『[[世継物語]]』と多くの説話を共有しており、同文性も高いことから、散逸『[[宇治大納言物語]]』との関係も指摘される。 [[和文体]]で、『[[今昔物語集]]』『[[宇治拾遺物語]]』『[[世継物語]]』と多くの説話を共有しており、同文性も高いことから、散逸『[[宇治大納言物語]]』との関係も指摘される。
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 ==== 注釈書 ==== ==== 注釈書 ====
 +  * 日本古典全書『古本説話集』(川口久雄校注・朝日新聞社・昭和42年9月)
   * 講談社学術文庫『古本説話集』(高橋貢訳注・講談社)   * 講談社学術文庫『古本説話集』(高橋貢訳注・講談社)
     * 『古本説話集全註解』(有精堂)の改訂版。     * 『古本説話集全註解』(有精堂)の改訂版。
-  * 新日本古典文学大系『古本説話集・宇治拾遺物語』(三木紀人、浅見和彦、中村義雄、小内一明校注・岩波書店)+  * 新日本古典文学大系『古本説話集・宇治拾遺物語』(三木紀人、浅見和彦、中村義雄、小内一明校注・岩波書店・1990年11月
  
 ==== テキスト画像 ==== ==== テキスト画像 ====
rhizome/古本説話集.txt · 最終更新: 2014/06/21 00:27 by Satoshi Nakagawa