徒然草
黒戸は、小松御門1)、位につかせ給ひて、昔、ただ人におはしましし時、まさなごとせさせ給ひしを忘れ給はで、常に営ませ給ひける間(ま)なり。
御薪(みかまぎ)にすすけたれば、黒戸といふとぞ。
黒戸は。小松御門位につかせ給て。昔 ただ人におはしましし時。まさな事 せさせ給しを忘れ給はで。常に いとなませ給ける間なり。御薪にすす けたれば。黒戸といふとぞ/k2-33l
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