徒然草
「博奕(ばくち)の負け極まりて、残りなく打ち入れんとせんにあひては、打つべからず。たち返り、続きて勝つべき時の至れると知るべし。その時を知るを、良き博奕といふなり」と、ある者申しき。
ばくちの負きはまりて。残りなくうち いれんとせんに。あひてはうつべからず。たち かへり。つづきて勝べき時のいたれると しるべし。其時をしるを。よきばくち といふなりと或者申き/w1-91r
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0091.jpg