目次

徒然草

第57段 人の語り出でたる歌物語の歌の悪きこそ本意なけれ・・・

校訂本文

人の語り出でたる歌物語の、歌の悪(わろ)きこそ本意(ほい)なけれ。

少しその道知らん人は、いみじと思ひては語らじ。すべていとも知らぬ道の物語したる。かたはらいたく、聞きにくし。

翻刻

人のかたりいでたる哥物語の。歌のわろ
きこそほいなけれ。少し其道しらん
人は。いみじと思ひてはかたらじ。すべて
いともしらぬ道の物がたりしたる。
かたはらいたくききにくし/w1-44l

http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0001/he10_00934_0001_p0044.jpg