醒睡笑 巻7 思の色を外にいふ
「妙吉侍者も恋の歌詠まれんや」と尋ぬる者ありき。「なかなか」と返事せらる。「さらば」とて、「逢不逢恋(逢うて逢はざる恋)」といふ題を出だすに、
我が恋は達磨大師の魏にあへる梁の武帝の秋の夕暮
一 妙吉侍者(みやうきちししや)も恋の哥よまれんやと尋ぬる 者ありき中々と返事せらるさらはとて 逢(あふて)不(さる)逢(あは)恋(こひ)」といふ題を出すに 我か恋は達磨大(たるまたい)師の魏(ぎ)にあへる/n7-11l
梁(りやう)の武帝(ぶてい)の秋の夕暮/n7-12r