醒睡笑 巻7 思の色を外にいふ
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夫婦ただ二人ゐて、餅を焼き食はうとするところへ、思ひもよらぬ者来たりたり。「よくこそ わたり候ふや」と呼び入れしが、女房の言ひける、「なう、早くお召しやれ。また人が来ぬさきに」。
一 夫婦唯ふたりゐて餅(もち)をやきくはふとする 処へおもひもよらぬ者来りたりよくこそ わたり候やとよび入しが女房のいひけるなふ はやくおめしやれ又人がこぬさきに/n7-6l