醒睡笑 巻3 奥書
元和元年のころ、安楽庵咄を所望いたし、承り候へば、別しておもしろく存ずるに付けて、「御書集候ひて草子にいたし給ひ候ふやうに」と申し候ふ処、一両年過ぎ、八冊に調へ給ひ候ふ。紛失してつかまつるかと存じ、奥に書付け置くなり。
寛永五年三月十七日 重宗1)
元和元年之比安楽庵咄を所望 いたし承候へは別而おもしろく存に 付て御書集候て草子にいたし 給候やうにと申候処に一両年過八冊に調 給候紛失て仕かと存奥に書付置也 寛永五年三月十七日 重宗/n3-54r