蒙求和歌
孫晨藁席
孫晨、家貧しくして、冬の月に衾(ふすま)なかりけり。藁一束ありけるを、暮るれば臥し、明くれば隠し置きけり。
住みわびぬわらやの床(とこ)のさむしろに心にもあらずよをぞ過しつつ
孫晨藁(カウ)席(セキ) 孫晨家マツシクシテ冬ノ月ニフスマ/ナカリケリ藁一束アリケルヲ クルレハフシアクレハカクシヲキケリ スミワヒヌワラヤノトコノサムシロニ心ニモアラスヨヲソスコシツツ/d2-14r