大和物語 ====== 第136段 また男日ごろ騒がしくてなんえ参らぬかく急ぎまかり歩く・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== また、男((堤中納言藤原兼輔。[[u_yamato135|135段]]参照。))、「日ごろ騒がしくてなん、え参らぬ。かく急ぎまかり歩(あり)く、ないないもえ参り来ぬをなん、いかにと、かぎりなく思ひ給ふる」とありければ、女、   騒ぐなるうちにもものを思ふなりわがつれづれを何にたとへん となんありけり。 ===== 翻刻 ===== 又おとこひころさはかしくてなんえ まいらぬかくいそきまかりありくないない もえまいりこぬをなんいかにとかきり なくおもひたまふるとありけれは をんな さはくなるうちにもものをおもふ なりわかつれつれをなににたとえん となんありけり/d23r