大和物語 ====== 第114段 桂の皇女七夕のころ人に忍びて逢ひ給へりけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 桂の皇女(みこ)((宇多天皇皇女孚子内親王))、七夕のころ、人に忍びて逢ひ給へりけり。 さて、やり給へりける。   袖をしも貸さざりしかど七夕のあかぬ別れにひぢにけるかな ===== 翻刻 ===== かつらのみこ七夕のころ人にし のひてあひたまへりけりさてやり たまへりける 袖をしもかささりしかとたなはなたの あかぬわかれにひちにけるかな/d12l