大和物語 ====== 第109段 同じ女巨城が牛を借りてまたのちに借りたりければ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 同じ女((南院の今君。[[u_yamato108|108段]]参照。))、巨城(おほき)((源巨城。源宗城ともいう。))が牛を借りて、また、のちに借りたりければ、「奉りたりし牛は死にき」と言ひたりける返しに、   わが乗りしことをうしとや消えにけむ草にかかれる露の命は ===== 翻刻 ===== をなし女おほきかうしをかりてまた のちにかりたりけれはたてまつり たりしうしはしにきといひたりけ るかへしに わかのりしことをうしとやきえに けむくさにかかれるつゆのいのちは/d10l